極北の光6   北海のサガ(伝説)

”ああ、師よ。フランスのガブリエル・マルセルはその日輪をまつる社殿の前で私にこう言ったのです。
「貴方方は神学という様なものがなくて、なんと幸せだったことだろう」と。
そうです、神を証明しなければならないようなものは、全て除かれて、ここには何もないのです”
                                  
                               芳賀檀 友情の書


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”せっかくここに来たのだから、一つ詩を書いていってくだされ”
そう、小さな宿屋を営む老いた農夫は語った。
老農夫は詩人であり、村のルター派教会のオルガン奏者であり、声楽家であり、そして農場経営者でもあった。
そしてこの土地には、悪さをする精霊はいないこと、玄関の大きな置き石は、農場を守るエルフであることなどを語ってくれた。
また、詩や芸術は、この、ときにあまりに厳しい自然と向き合うための、精神に必須の滋養であるとも。

一神教の神は残酷である。
その妥協なき厳格性の前に追いやられ、消えて行ったゲルマンの森の神々達の悲劇を、美しくも悲しく綴ったのはハイネであった。

だがこの地では、今でもその神々達の息吹が、凍てついた大地の中に、噴煙の立ち込める溶岩の原野の中に、壮麗な氷河の麓に、そして、人々の日々の生活の中に息づいている。



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by schale21 | 2013-03-13 10:17 | Comments(2)
Commented by taketyh1040 at 2013-04-02 09:39
こんにちは。
いつもながら、まるで美術館で絵画を見ているような気持ちになります。
景色もさることながら、schaleさんの心の美しさが表れているだと思います。
Commented by schale21 at 2013-04-06 19:27
Taketyh1040さん、ありがとうございます。
アイスランドでは今でもバイキング時代の信仰、心情が生きています。その驚くべき自然と共に、強く強く印象残りました。


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