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カテゴリ:随想( 1 )

砂漠の中のオアシス  モロッコの赤い大地

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サハラの高峰、大アトラス山脈から流れ出るドラア川は、水量に恵まれたときには、遥か1100km先の大西洋にまで注いでいくという。
しかし、大抵はサハラの広大な砂の中にその姿を消してゆく。
上流ではしかし、まるで宝石を連ねた高貴な首飾りのように、限りなく美しい数々のオアシスを潤しながら、人や動物、そして美しい鳥やヤシの森を養っている。


オアシスは平和だ。
それは砂漠の中の楽園であり、人も動物も、あらゆる生物も、わずかな、しかし同時に限りなく豊かでもある、自然からの贈与を享受している。
そこでは全てが、わきまえることを知っており、誰も限られたリソースを一人占有しようというものなどいない。
それは、全体の死を意味するからだ。

ここには、我々の野蛮な”文明”が、かつて失って久しいもの、それなしでは生きてはいけない、生命の水ともいえる何かが息づいている。

そうだ、それは私たちが子供の時代に誰もが共有して
いたものでもあるに違いない。
私たちは、そういった、私たちが自然に身につけている善性から、まるでそれが人生の成功にとって邪魔であり、悪でさえあるかのように引き剥がされ、うち捨てることを強要されている。
それが私たちが文明と呼ぶものであり、進歩、幸福という名の地獄の正体である。

ああ、このオアシスの子供達の目のなんと純粋であることか!
なんという単純さと高貴さに満たされていることよ!
そして同時に、限りない悲しみと憂愁を秘めている。
それは、やがて彼らの世界も、踏みにじられ、消えていく運命であることを知っているかのように。

もはや砂漠は、乾いた灼熱の遺棄すべき地獄ではない。この文明から隠れ去り、私たち自信を取り戻すことのことのできる、生育と憩いの場となった。
オアシスに満ちているのは、自然の水だけでなく、心の水でもあるのだ。

schale



人口3200万人、年間GDP一人3000ドル、識字率50%、失業率22%、
これが現在のモロッコの統計水準である。
しかし、気候に恵まれた沿岸地帯を中心に、実に豊かな国である。果物や野菜に恵まれ、総じて温和な人たちで満ちている。
古くからの文化国家であるせいか、建築、工芸など極めて優れた職人的技術をいたる所から感じることができる。
長らくフランスの影響を受けたこの国では、アラビア語のほか、フランス語も国語となっている。たいていの者がバイリンガーである。また、地理的歴史的な関係から、スペイン語を話すものも多い。また一般的な比較的単純な人たちでさえ、米国とドルの没落を随分以前から知悉していた。
メディアの流す虚構を、”先進国”の人たちよりもはるかに敏感に見抜いているのだ。
先進国が示す多くの統計、指標は、幸福の度合いと文化の水準を計るには、実に虚しいものである。

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by schale21 | 2011-10-13 10:50 | 随想 | Comments(4)